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このように、政策方針が激しく揺れ動くために、せっかくいろいろな政策を行っても、その効果が打ち消し合って、ますます景気回復を遠退かせているように思える。 何も今回の不況にかぎったことではない。
不況という現象は日本だけではなく、世界各国において過去何回も経験しているのに、毎回、同様の論争が繰り返されている。 このような状況は、1820年ころのRカルドとMルサスの論争、1930年代の大恐慌に直面したPグーとKインズの論争のころから同じであり、最近でも80年代においてアメリカのレーガノミックスやイギリスのサッチャリズムが登場するさいに起こっている。
考えてみれば不思議なことである。 同じ不況という対策に、こうまで正反対の主張が毎回繰り返され、いまだに決着が付いていないのである。

この2つの考え方は、経済学の歴史の中での大きな2つの流れを反映している。 すなわち、〈供給側の経済学〉と〈需要側の経済学〉である。
この2つのどちらが正しいのかはいまだに決着が付いていないとはいえ、200年にもわたって展開された論争を少しでも頭に入れて、最近の政策論争が行われていれば、問題点はもう少しはっきりするであろう。 ところが、対象が経済というわたしたちの日の生活に密接に結びついている事柄であるため、経済学の伝統とは別に、多くの人が日の経験をもとに政策論議に加わって、いろいろな意見を提示している。
そこでの議論は場当たり的なものが多く、このことがさらなる混乱を生み出している。 ここでは、このような混乱を整理するために、最近のバブルとその崩壊、および政策論議に対する立場を、この2つの考え方からわかりやすく整理する。


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